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最後の晩餐?

今日、2012年12月31日の夜は大晦日であると同時に、今回のフランス滞在の最後の夜でもありました。当初は最後の夜ぐらい感傷に浸りながら一人で過ごす予定だったのですが、結局、我がHEC MBAプログラムの日本人クラスメイトたちと過ごすことになりました。

場所はモンパルナス近くにある日本人シェフの有名レストラン。年越し用の豪華ディナーをいただきました。まさに最後の晩餐にふさわしい、ハイレベルなひととき。キャビアから始まり、オマール海老、和風テイストに調理されたしつこくないフォア・グラ、トリュフ添えの子羊等々、まさに美食のオン・パレードといったところ。結局、レストランで新年を迎えることになり、店の計らいで素敵なシャンパンで乾杯しながら2013年に突入することができました。

前菜です。
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以下美食の数々。やたらトリュフが目立つ。
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食事やサービスの素晴らしさもさることながら、この晩餐が楽しかった理由は、入学時期の違うHEC生…これからプログラムが始まる新入生、海外でのインターンへの挑戦、次のキャリアへ向かう魚尾獅…といった状況の違う3人が、MBA生活やこれからのキャリアなどについて大いに語り合えたからというのが大きいと思います。同じ日本人とはいっても、バックグラウンドや関心そして年齢も性別も異なる3人でわいわい楽しく4時間以上話すことができました。これまでやこれからのキャリアについてが話題の大半で、ある意味固い話なのですが、いい雰囲気で語り合えたような気がします。

キャリアというのは別にMBAに行っても行かなくても存在し続けるものですので、MBA生だから特に…なんてことは全くないはずですが、個人的には、MBAプログラムに参加したおかげで、これまで以上に深くキャリアについて考えるとともに、友人たちとキャリアについて相談したり議論したりすることが飛躍的に増加しました。その結果、自分が気づいていない自分の強みや弱みを認識したり、新たな人的ネットワークが広がったり、自分のキャリアにポジティブなインパクトがフィードバックされてきたと思います。今回も3人で議論して、それぞれが考えているキャリア・チェンジ(会社内でのキャリア・チェンジもありえるので必ずしも転職を意味しないけど…)を聞くことで自分にとっても刺激になりました。みんなが模索しつつも、自分なりに意味づけをしつつ自分に足りないものや自分のやりたいものに挑戦しようとする姿勢を共有することは、思った以上に意味のあることだなと。

キャリアを語ること自体はMBAの特権でも何でもないけど、MBAプログラムに在籍することで、自分のキャリアを考えぬく力がアップしたことは間違いないと思います。授業はもちろん、クラスメイト、ゲストスピーカー、就職活動、そもそも受験時期のエッセイ作成も引っくるめて、情報を収集しつつ、友人と議論し、自問自答しつつ考えを深めるというのは、勉強そのものと同じぐらい魚尾獅にとって大切なプロセスでした。MBAで得られた一つの成果は、キャリアに対する高い意識付けと自分で大きな青写真を描く力を得たこと、そんなことを感じた今回のフランス滞在での最後の晩餐でした。
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theme : MBA
genre : 学校・教育

16ヶ月間の寮生活

明日とうとう寮を出なければなりません。帰国に向けて何かと感傷的になる今日この頃ですが、この16ヶ月間のMBA生活を振り返ったときにキャンパスの寮(Expansielと呼ばれていますが)を抜きには語れないというほど重要な存在でした。勉強、パーティー、旅行や遊びの計画等々、すべてのことがここで行われてきたような気がします。

それだけに退去前は思いっきり感傷に浸りたいところではありましたが、実際は、部屋の明け渡しのための荷物出しや掃除等で最後までバタバタしていました。いろんなクラスメイトから最後の立ち会い時のチェックは厳しいと聞いていて、少しでも不備があれば当初支払ったデポジット(敷金)からいろいろ差し引かれてしまうということでしたので、よし日本人の意地?を見せてやろうということで、気合いを入れて準備しました。

その甲斐あってか、立ち会いの結果、「C’est perfect!(完璧!)」という言葉とともにデポジット900ユーロは無事全額戻ってくることになりました。めでたしめでたし。次回渡仏時(卒業式のときかな)のちょっとしたお買い物資金の足しになりそうです。

結論から言うと、寮からの指示どおりさえすればデポジットは普通に全額返ってくると思います。これまでかなりのクラスメイトから、デポジット返ってこないとか差し引かれる額が不透明だとか寮に対して訴訟を起こしてやる!とかいろんな不平を聞いてきたのですが、おそらく指示どおりのことをしていなかったり、そもそもきれいに部屋を使っていなかったり、借主側の問題もいろいろあるんじゃないの?なんて今は思っています(もっとも小生もまだデポジットを受け取ったわけじゃないので油断禁物ですが)。実際、自分の場合は、全く問題なくすべてのチェックをクリアできましたし、特に細かく見ている感じでもありませんでした。

確かに寮からの指示事項はいろいろと面倒です。シーツ等のリネン類は自分でクリーニングに出すこと(通常の衣類のクリーニングより時間がかかるため、退去日に間に合わないことがよくある)、毛布類やカーテンも自分で洗濯、電球の取り替え、その他室内清掃等々、確かに面倒くさかったです。寮内では通常電子マネーのようなカードで洗濯していたのですが、その洗濯機が故障したため、小銭がないと洗濯できないなんてトラブルも。些細なことと思うかもしれませんが、小銭しか受け付けずお釣りも出ない洗濯機で何度も洗濯するのは想像以上に大変です。しかも小銭を入れても認識せず戻っても来ないなんて罠も仕掛けられているので、全く油断なりません。小銭を作るためだけに車で外出させられるなど、引越前の忙しいときにいろいろ面倒な仕事を増やしてくれました。

そんな慌ただしい退去劇でしたが、やはり16ヶ月間を過ごしたこの愛すべき寮には思い出がたくさん!このブログをご覧になっている方で、HEC Parisへの進学を検討されている方は、ぜひこの寮生活を体験いただきたいと思います。もちろんパリに住むことへの憧れも理解できますが、とりあえず最初は寮に入り、資金等が許せば後から引っ越すことも可能ですし、寮生活を強くオススメします。

寮の最大のメリットは、やはりクラスメイトとの濃いつながりができること。寮内で定期的にパーティーも行われるし、みんなで誕生日を祝ったり、時には?勉強したり、MBA生活のベースをみんなで共有できるまたとないチャンスです。入学時期を超えたつながりという意味で友人の輪も広がります。これが最大の利点です。

金銭的にもメリットは大きいです。パリのアパートを借りるよりは経済的ですし、素晴らしいとは言えないものの、安い学校のカフェテリアを使えば食費も節約できます。その節約した分で旅行に行ったりすれば、MBA生活はより充実します。

時間のメリットも無視できません。忙しいコアの時期(1学期や2学期)はもちろん、落ち着いた選択科目の時期でも、朝8時からの授業も結構あるので、寮に住んでいると通学時間が数分程度なので時間的にも余裕があります(といっても朝起きるのはそれでも辛かった)。授業の合間でも自分の部屋に戻れるので、予習復習や仮眠など、時間の有効活用ができます。

ということで、Expansielでの寮生活は、人(友人)、金、時間といった点で、本当に有益な選択でした。これからのキャリアでひょっとしたらパリに住むチャンスはまたあるかもしれないけど、寮に住むチャンスなんてまずないですしね。今しかできないことを最優先にやるという観点でも寮生活はベストな選択だったと思っています。

もちろんデメリットもあります。キャンパス自体が不便なところに位置しているので、生活上の不便(特に買い物)はいろいろあります。ただキャンパスの向かいにスーパーマーケットができたのでそれまでに比べたら生活環境は劇的に改善しました。あと、配偶者や子どもと一緒に来られる場合、あまりに退屈なキャンパス周辺での生活は、家族の方にとって精神衛生上イマイチかもしれません。特にMBA生本人はそうでなくても忙しいので、家族へのフォローも不十分になりがち。寮には家族部屋もあるとはいえ、家族持ちには良い環境とは言いづらいです。車がないと厳しいでしょうね。

あと寮生活の満足度は部屋の場所や隣人たちとの関係にも左右されると思います。魚尾獅の場合は、2階で入口に近く、コインランドリーや自動販売機にも近いため非常に便利でした。パーティーの開かれる集会室みたいな部屋(通称Piano Bar)にも近かったのですが、部屋の向きが違うため、パーティー時の音楽の爆音に悩まされることもなく、好きなだけパーティーに参加して飲めなくなったら部屋に帰ってベッドへ倒れ込むという生活を送っていました。遮音性という点ではさほど良くない建物ですが、常識的な隣人に囲まれたおかげで苦労は全くありませんでした(この点はホント運です)。深夜に絶唱する人や夫婦ゲンカが絶えないなどいろいろな隣人たちがいるので。その点でも恵まれていました。

何はともあれまずは寮生活。他のビジネス・スクールや海外留学でも寮生活の機会があれば一度体験されたら良いと思います。素敵な思い出になること請け合いです。

部屋を退出する前に1枚。
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往生際悪く扉も撮影。
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そしてお世話になりまくった愛車(後輩に売却)に別れを…。
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思わず感傷的になってしまいます…。普通に涙が出そう…。

theme : MBA
genre : 学校・教育

ストラスブールのクリスマス・マーケット

帰国準備で慌ただしい中、今回のフランス生活最後の旅行先はフランス東部、ドイツとの国境近いストラスブールへクラスメイトと出かけました。車で片道5時間弱。初日は大雨で最悪の天気でしたが、ここ数週間は冷え込むこともなく(どうも日本の方がはるかに寒かったみたい)、過ごしやすい旅でした。

ストラスブールも含めたアルザス地方はクリスマス・ツリーの発祥の地らしく、クリスマス・マーケットで非常に有名な地域です。混雑していましたが雰囲気は最高に良かったです。個人的にはクリスマス・マーケットで何か買いたいものがあるかと言われたら、別に何もないのですが、雰囲気を楽しみつつ、お店でちょっとした料理をつまんでホットワインを飲みながらブラブラするのが楽しいです。場所も雰囲気も違うけど、わかる人にしかわからないかもしれないけど、伊勢のおかげ横丁と同じような楽しみ方ですね。

日本と欧州ではクリスマスの過ごし方は相当違うと思いますが(欧州のクリスマスは日本の新年に近い気がします。家族とともにゆっくり休むイメージ。)、日本でもクリスマス・マーケットはもっと流行ってもいいような気がします。似たような企画も増えてきているようですが、ハローウィン祝うよりも経済効果が高そうな気もします(根拠はないけどね)。温泉やスキーを除くと、なかなか観光の目玉を作りにくい冬だけに、クリスマス・マーケットは定着すればいい起爆剤になるのではないかという気もします(特に地場の食材や料理を活かしたりすれば)。

アルザスといえば、世界史の授業でも習ったようにドイツの統治下に置かれていた時期もあり、ドイツとの関わりが強い地域です。料理でも豚を食べる機会が本当に多かった!フランス料理でも豚は食べますが、牛、鶏、子羊、鴨といった肉類よりは頻度が落ちる気がします。でもストラスブールでは、ソーセージ類も含めて豚三昧でした。ビールに合う料理も多いですし。すっきりでも甘めの白中心のアルザス・ワインも捨てがたいですが、ビールもなかなかのもの。時間はなかったので実現しなかったけどビール工場見学も捨てがたい観光のオプション。車旅行だったおかげでコルマールなど近隣の町のクリスマス・マーケット巡りも決行できたので、充実度の高い旅でした。

最終的に今回のフランス滞在で思った以上にフランス国内旅行ができました(その分欧州内の旅行は控えめだったけど)。旅行は、今しかできない旅を最優先というのが魚尾獅のポリシーなので、友人が住んでいる、車で行く等々、今しかできないかどうかを常に判断基準にしていたので、イタリア、ドイツ、北欧など観光地としては魅力的だけど、ひょっとしたら将来いつか行けるかも的なところは手が出せませんでした。ま、一つの優先付けの方法としては十分機能したかなって思っています。

ストラスブールの大聖堂。街がこぢんまりしているので、スケールの大きさが突出していました。
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そして日曜日だったのでミサも見ることができました。
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アルザス名物のシュークルート。見た目以上にボリュームたっぷりで食べきれませんでした。ビールとの相性は抜群。
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そのビール。やはりクローネンブルグです。
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天気はイマイチだがストラスブールっぽい川辺の風景。
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昼でも楽しいマーケットですが、夜の方が雰囲気は確実にグレードアップします。
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これはコルマールの1コマ。
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最後の最後で念願のアルザス地方を訪れることができて大満足の旅。スケジュールの都合でクラスメイトたちと途中で別れたのですが、今までMBA生活を共にしてきた仲間との別れでもあったので一抹の、いやかなりの寂しさがありました。また卒業式で会おうと固く誓って、ストラスブールを後にしました。まだまだ会う機会あるとわかっていても、ちょっと切ない気分でした。

theme : フランス
genre : 海外情報

帰国に向けた準備諸々

無事授業も終わり、提出課題は残っているとはいえ、MBAプログラム自体は実質的に終了しました。来年1月から日本で働かなくちゃいけない魚尾獅にとっては、これからは引越準備を中心にいろいろな雑務に追われることになります。

寮の退去は年末の12月31日。カレンダーどおりにオフィスは仕事しているので、この日でも問題なく退去時の立ち会いは可能なようです。フランスの慣例にならい、解約の意思表示を書面で行いました。私の部屋から寮のオフィスまで距離にして200メートルぐらいか。3分で済みそうな用件とはいえ、証拠を残すことが双方にとって重要なこの国では書留郵便での通知が一般的です。

寮内の生活用品については、幸運なことに来年1月に入学予定の日本人新入生に譲り渡すことになりました。いろんな人とやりとりすることなく、ほぼ一括で購入してもらえるので大変助かりました。魚尾獅がキャンパス・ビジットで対応した方、かつ同じ予備校というご縁もあり、双方にとっていい話になりました。

一方、これまで本ブログで何度も登場した愛車についても、今年の9月入学の日本人学生に譲渡することで話がまとまりました。当初は買い手が見つからないかも…と思った時期もあったのでホッとすると同時に、愛車が引き続きHECのキャンパスで活躍するのかと思うと何気にうれしかったりもします。来年6月の卒業式でまたキャンパスを訪れるときに感動の?再会ができるかもしれないし。車の購入は、今回のフランス生活で下したいろいろな決断のなかでもベストの1つ。生活は一変したし、クラスメイトとつるんで何かをしたりとか、本当に大活躍してくれました。最初は購入で乗り気でなかっただけに、この投資は本当に効果的でした。

車を売るときは、売主として書類の準備が必要になりますが、昨年購入した際に手続を調べていたこともあり、特に困難はありません。フォームをwebサイトで入手して記入、コントロール・テクニークと呼ばれる車検に出して証明書を取得して、最後に現在の登録証に売り渡し済の旨記入し、書類の角を切り落とせば準備完了。それほど難しくありません。

ちょっと面倒そうなのが、携帯電話の解約手続。店頭でできないため、カスタマーセンターに電話して、海外転出のため契約期間内だが解約せざるを得ない旨、説明する必要があります。最終的に海外転出を証明する書類が必要なので、結局、書留でまた通知を送ることに。学校で必要種類は発行してくれるので、それを添えて郵送します。文面はweb上の情報等を参考に適当に作りました。ただ処理に時間がかかるという説もあり、このフランス滞在中に解約手続が完了するかどうかは全くもって不明。フランスの手続の不確かさはいろいろ体験しているだけにかなり不安はあります。

東京にベースがない魚尾獅は、並行して東京での新居も探さなければなりません。帰国と同時に物件回りができるようあらかじめ不動産屋と連絡を取って、いくつかピックアップしてもらっている状況。希望のエリアに住もうと思うと、当然ながら非常に高額です。関西と大違いなのは仕方ないのだけど。

荷物については、できるだけ減らそうと思って、捨てられるものはできるだけ処分しようとしているところ。努力の甲斐あって、概ね300ユーロから400ユーロで日本まで荷物を送れる見込み。フランスから日本へ送るときのコツとしては郵便局(La Poste)のメニューを上手く組み合わせることです。書籍や書類は5kg以内だと1箱15ユーロ弱で送れます。5kgなんてすぐに達してしまいますが(教科書によっては1冊で2kg以上ってのがあった)、面倒でも小分けすると労力はかかりますが総額的にはかなり安価になります。次に急ぐものについてはコリッシモという小包サービスを利用するとオトクです。これも最大で7kgと制約は大きいですが、1週間程度で日本に着きます。細かい額は忘れましたが、45ユーロ前後だったと思います。あとはゆっくり船便で衣類等を大きな箱に詰めて出しますが、時間がかかる割に結構高く、30kgまでで概ね150~180ユーロぐらいかかります。面倒ですが、うまく組み合わせると安く済むと思います。スーツケースで超過料金払うのとどっちが得かも考えつつ、最適な組み合わせを探してみるといいでしょう。

そもそも郵便局が信用できないと思う場合(評判悪いのは事実)、日系の引越業者を使う手もあります。梱包等もやってくれるという意味では、時間をお金で買うということで時間を効率的に使うというのも1つの方法かもしれませんね。何かと時間がかかるので、できることから始めることが非常に大切。かく言う魚尾獅もこれまでの経験上、必ず最後にバタバタするのは明らかなのですが…。

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genre : 学校・教育

今回のフランス生活、最後のコンサート&フットボール

今回のフランス生活で、旅行以外の趣味という点で時間もお金も注ぎ込んだということでは、コンサートとフットボールが双璧だったと思います。本ブログでも何度も登場しましたし、それ以上に聴きに行ったり見に行ったりしていました。ちょうどこの土日でコンサート2件とパリ・サンジェルマン(PSG)の年内ホーム最終戦を一気に堪能してきましたので、まとめてご報告。

コンサートは以前記事にした(こちら)、ロンドン交響楽団によるブラームスとシマノフスキの交響曲チクルスの後半として3番と4番が取りあげられました。初日は両交響曲第3番とハイドンの主題による変奏曲。オープニングからブラ3と重たい出だしでしたが、情感豊かで魅力的な演奏。前回の1番・2番より聴き応えがありました。ブラ3は元打楽器奏者としては、他の交響曲ほど楽しくないよねってつい思ってしまうのですが、色っぽい弦楽器と妙に権威のある?金管楽器群の響きで満足させてもらいました。ハイドン・ヴァリエーションの方は特に説得力もなく、さらっと終了。好きな曲なのでちょっと流された感が残念。

シマノフスキの両交響曲はちゃんと聴いたのは初めてですが、合唱付きの3番、実質ピアノ協奏曲の4番ともにきっちり聞き直したい作品。演奏をコメントできるほど曲を理解していないので(プログラム・ノートが仏語なのでどうしても理解できないのです)、しっかり解説を探して読んでみようと思います。

ブラ4。なぜか今回のフランス滞在中に何度も聴く機会があった曲。この曲の管楽器は他の彼の交響曲と比べてもソリスティックで本当に素敵です。出番の限られているトロンボーンに今回はなぜか惹かれました。2楽章の木管+ホルンも印象に残りました。この曲は聴くたびに何とも言えない寒々しさというか人生の悲哀を感じるのですが、帰国間近で感傷的になっていることもあり、結構心に響く演奏会でした。

そんな感傷を抱えたまま、スタジアムに移動。ある意味180度違う世界と言ってもいい、Parc des PrincesでPSGとオリンピック・リヨン(OL)の首位決戦を観戦。PSGは勝てば得失点差で久しぶりの首位返り咲きという重要な試合。結果は1-0でPSGの勝利。最終スコア以上にPSGが力で押し切ったゲーム展開でした。

この試合で興味深かったのは、OLが完全にPSG戦用と思われる戦術を採ってきたこと。OLは3バックを採用し中盤を厚くし、守備時にはほぼ5バックにしてサイドからの崩しを防ぐ作戦でした。普段OLの試合を見ているわけではないですが、知る限り、このようなフォーメーションは取っていないはず(おそらく定期的に3バックを採用しているのはボルドーぐらいだと思う)。前半はかなりこの作戦が的中し、PSGも崩しに苦労していたように見えました。それだけに前半終了間際にカウンターで先制点(というか決勝点)を取れたのはラッキー。電光石火のカウンター(T.シウバ→ズラタンだったかな)で最後は攻守で大活躍していたマテュイディのヘッドという珍しいゴール。中盤で効いていたとはいえ、まさかゴールを挙げるとは。日頃の頑張りに幸運の女神が微笑んだようなゴールでした。

後半に入ってもOLはギアが上がることはなく、ほとんど攻撃面では点を取るという意思よりは失点したくない意思の方が強かったようです。一方、PSGは両翼の中盤を中に入れてボックス型の4-4-2のような修正を施したので、そこそこ攻撃で良い場面は作っていました。このまま試合終了。CLのポルト戦のような激しい戦いというわけではないですが、勝利という目標は無事達成し、首位に返り咲きました。おかげさまで、魚尾獅のParc des Princesでの観戦歴は10試合以上になりますが、2シーズンを跨いで連勝中で引き分けすらありません。今シーズンもホームで既に2敗していますが、魚尾獅がスタジアムに行かなかった時に発生しているので、やはり自分はチームに必要な存在だと勝手に自称しています。

帰国後は、欧州のオケもフットボールもテレビやオンラインがソースとなり、ライブを味わえないのは本当に残念です。でもせっかくなので、日本に戻っても、日本のオケやJリーグをしっかり観戦して、この大切な趣味を継続していこうと思っています。

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プロフィール

Merlion(魚尾獅)

Author:Merlion(魚尾獅)
SINCE APRIL 2010

第3部 フランス留学生活(2011年8月~2012年12月)

第2部 留学準備中(2010年10月~2011年7月)

第1部 "Business School"へ挑戦(2010年4月~2010年9月)

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