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MBA生活最終科目~地政学

魚尾獅のHEC MBA生活で最後に選択した科目は地政学(Geopolitics)です。この授業は前年のMBA生からも面白いという評判でしたし、担当教官のJeremy Ghezは2学期の必修科目でミクロ経済学を担当していたため、人柄や教え方が良いのは自分でもわかっていたので迷いなく選択しました。

もっともちょっとクセのある好き嫌いのはっきり分かれる教官で(声のトーンが高くて生理的に受けつけないなんてクラスメイトもいた)、必修科目の時は選択の余地はないけど、わざわざ選択科目で受講するぐらいだから、やはりJeremy好きの学生が集まってきていた印象があります。HECのMBAは比較的女性比率が高いことで有名ですが、政治系の科目ということが原因なのか、むさ苦しいぐらい男性比率の高い授業でした。政治ネタが好きな一部のクラスメイトが不必要なぐらい話したがるなど、結果として授業の流れが妨げられることもありましが活気のある楽しいクラスでした。

この科目は、特定の国の政治状況や他国関係を地政学的な観点でアプローチし、ビジネスを行ううえで必要な意思決定をする際に、不確実しかし大きなインパクトをもたらすであろう将来の出来事をどのように分析し対処するのか、そのための方法論を学ぶというものです。地政学という名前ですが、個人的には地理的な状況以上に、文化や宗教といったものも広く取り込んで将来に渡る政治・外交関係におけるポジションを見極めようとする授業といったところでしょうか。中国・サウジアラビア・EU・トルコをケースとして取りあげました。

結論から言うと、本当に面白い授業でした。どういうビジネスであれ、マクロな視点から国のリスクや将来像描くというのは重要なスキルだと思います。我々は決してそういう専門家になろうというわけではないですが、逆に専門家ではなく実務家として最低限必要なアプローチの方法を学ぶことができたと思います。

自分なりにそのアプローチを整理してみました。必ずしもJeremyが言っていたこととは一致していません。私なりにアレンジ加えていますので。

1 分析のスタンスを明確にする。例えば、サウジアラビアを分析する場合、サウジの国王の観点か、サウジへの投資を検討しているビジネス・パーソンの観点かでサウジを分析するスタンスは違うはず…。

2 現在の情勢を把握する。これは定量的なものとそうでないものがありえる。例えば、Powerという観点で現状把握する場合、軍事力や経済力といった、いわゆるハード・パワー、援助など強制力を伴わない支配力であるソフト・パワー等々。誰が力を持っているのか、誰がその力を活用しているのかを知ること。

3 将来に変動しそうな要因のうち、現況のトレンドから定量的に予測できそうなものについては、傾向を把握のうえ、それが好機となるかリスクとなるか、あらかじめ分析しておく。例えばGDPが一定率で成長を続けている場合、将来に変動する可能性はあるとはいえ、それが一定期間続くことは予測できる。これが好機なのかリスクなのかは1で言ったようにその分析のスタンスによる。

4 傾向が把握できない等、より不確実性が高く定量的に分析できないものについては、ワイルドカード・シナリオとして整理。要は防ぎようがないけど何か起きてしまった場合は何かしら対応しないといけないという類いの話。例えば、石油価格の変動や天災など。これも好機となる場合、リスクとなる場合がありうる。

5 これまでの分析を元に将来を予測するためのシナリオ分析を行う。3や4の中から特に影響度の高いもの2つを選び、これを軸にシナリオを作る。例えば、EUだと政治的統合と経済的統合という2軸を選び、それぞれが進行する場合と進まない場合で2×2=4とおりのシナリオを作ることができる。

6 最後に歴史・文化等、これまでに考慮されていない事情で分析に影響を与える要因についても検証する。人類が犯しがちなミス(誰しも誤りを犯すということも)ここに含まれる。


具体的なケースの当てはめがないとわかりにくいと思いますが、要は定量的に計れるものと計れないものを好機かリスクかで分類したうえ、重要度の高いもの2つをピックアップして、2軸でマトリクスを作ってそれぞれ将来を予測するというアプローチです。

もちろんこれらのアプローチは将来の予測そのものの精度を高めるわけではありません。しかし、こういったアプローチを知ることで、予測にあたってどういった要因を参照にしたか、その要因をどう捉えたかがクリアになり、予測が当たる、当たらないに関わらず、刻々と状況が変化する政治・外交の舞台を一つの物差しで計り続けるという意味で有意義なだけでなく、第三者に説明する際のツールとしても活用できると思います。

この授業に限ったことはありませんが、ある程度、モデルとかスキームというのは自分の考えを整理するうえでも、伝えるうえでも非常に有益ということは、今回のMBA生活を通じて何度も痛感しました。人に説明するスキルという意味でも見逃せないポイントだと魚尾獅は思います。
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MBAプログラムの総括にふさわしい科目~企業戦略

HEC MBAの最終学期では、専攻というほどの大げさな位置づけではないですが、4つのメインとなる科目から1つ選んで特定の分野を深く学ぶという機会があります。魚尾獅の代では(次年度以降は内容が変わるようですが)、企業戦略、ファイナンス、マーケティング、起業という選択肢があり、魚尾獅は企業戦略を選択しました。人気のコースのため、60名強というHECにしては大規模なクラスになりましたが、非常に充実した楽しい科目でした。

そもそもなぜ企業戦略を選んだのかということですが、マーケティングやファイナンスといった特定の分野というよりも、ビジネスの骨太の方針である戦略の方が、川上から川下まで広くビジネスを俯瞰できると思い、魚尾獅のようなビジネスそのものの経験がなく、かつ今後も自らビジネスの担い手として商売をする予定がない人間には、より大きな視点で成功しているビジネスの戦略を学び、地域の経済活性化やビジネスを通じた社会問題の解決といった自身の関心に応用できるのでは、と考えたからです。起業もビジネス・プラン、資金調達から実際のビジネスまで汎用性の広い面白そうな科目だなと思ったのですが、選択時期の頃に行われた科目ごとのプレゼンテーションの際の印象があまり良くなく(起業に興味がない学生は来なくていいみたいなことを言っていた。言っている内容の良し悪しというより学生に対する接し方というか姿勢に疑問を持った)、やはり戦略しかないなという一択でした。

担当教官のはHECで教鞭を取って2年目。実年齢は知りませんが、かなり若い教官です。HECの前はNYU(ニューヨーク大学)のビジネス・スクールで企業戦略を担当していました。非常に授業は組織立って系統化されており、コアのメッセージが常にクリアでわかりやすかったです。またこの教授の特筆すべきところは、キャリアとか就職活動についても学生のサポートを強く意識していて、授業でも戦略コンサルによるゲスト・スピーカー・セッションのほか、授業外でもコンサル面接用のケース集の作成、面接時のアドバイス等、キャリア・センター的な相談も乗ってくれるようです。魚尾獅自身は次の就職が決まっていたのでそういった件でコンタクトすることはなかったですが、いろんな意味で非常に熱心な好感の持てる教官だったと思います。実際、学生が選ぶBest Professor Awardで選択科目教授陣の中で2位につけていたので、広く学生から支持されていたことがうかがえます。

授業の正式名称を無理矢理日本語にすると「動的環境における戦略(Strategy in Dynamic Environment)」となるでしょうか。マイケル・ポーターの5フォースに代表される競争の静的側面における分析に対し、動的な側面として、ケースをもとに最新理論を学ぶというもの。価値の創造(Value Innovation)、クリティカル・マス(Critical Mass)、スピード、破壊的な技術といった超競争的なマーケット環境における新しい戦略とともに、マーケット外での必要な戦略として、各種活動家・団体(環境保護活動等)やメディアとの対応、将来の予測できないような不確実な環境下における戦略等も扱いました。内容的にはビジネスだけに関わらず公的機関や非営利の活動でも応用が利くような興味深いものでした。

結果として最終学期にこの科目を受講したことで、先に述べたようにビジネス全体、マーケティング、ファイナンス、オペレーション、組織行動、交渉といった幅広の分野の復習にもなりました。まさにMBA生活の総決算にふさわしい科目だったと思います。

あと個々の理論やフレームワークとは別にこの授業を通して個人的に学んだポイントの1つは、定量的な分析において前提を明確にすることで複雑な入り組んだ事例にでもできるだけ単純化して明快に説明することが大切ということです。定量的な分析は戦略に限らず議論の客観性を担保するという意味でも非常に重要です。とにかく先行きのわからないようなケースでシナリオ別の議論する際、少々大胆であっても明確な前提を仮説として設けたうえで、とにかくシンプルに議論することは大事だと痛感しました。数字が合っているか合っていないかということよりも、戦略の方向性を検証するうえで、前提をクリアにして大まかであっても比較可能な状態を作ることは意思決定では重要なのだと。マーケットの規模、成長率、利益率何でもいいですが、利用可能な情報(MBAの授業だとケースに載っている情報ということですが)をもとに大きな方向性を数字で明確化する訓練は今後も自分のキャリアで必要だと感じましたね。

莫大な投資を必要とする衛星電話のビジネスのケースをシナリオ・メイキングに基づく戦略選択というテーマで取り組みましたが、いろんな数字が出てくる反面、必要な数字は手に入らない、将来の予測も立たない、みたいな環境で、こういう前提だと黒字化する、こうだと無理といった骨太のストーリーを作るのは理屈としてわかっていてもかなり難しかったわけです。ケースのように事実関係が整理されていてもこういうことですから、実際はとんでもなく大変だってこともよくわかります。でも難しいケースでもシンプルでないと自分で意思決定するのはもちろん、自分より上位に意思決定者がいる場合はなおさらシンプルじゃないと本質が伝わりません。難しいことでもよりシンプルに説明する技術は自分もこれから磨きあげたいスキルの1つです。

このこと自体は授業で学ぶことの本質ではなかったのですが(むしろ他のクラスメイトからは数字の分析が多すぎるみたいな批判的な意見もあったらしい)、やはり地に足着いた議論をするうえで、数字は無視できないですよね。数字が一人歩きするのは嫌ですが、ちゃんと前提を設けてとりあえず数字で比べてみようという姿勢は大切にしたいなと思っています。

マーケティングが有名なHEC MBAですが、戦略系の授業も大変充実しています。ぜひぜひご注目ください!

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エクセル職人への道(2)

エクセル講座の第2回目。教室内には正式に受講していない人もどんどん潜り込んでいます。先生も一応名前やエクセル環境(バージョン)だけ確認して、基本はオフィシャルに受講している学生と同様に接しています。まぁ、ここまで実用的なクラスだと受けたくなるのもわかりますけどね。

ただ授業についていくのは本当に大変です。当然ながら授業はすべて英語です。もちろん高い集中力は必要ですが(気を抜くと置いて行かれる危険性大)、質問すればすぐに回答してくれますし(教授はエクセルのことなら知らないことはないと豪語しています)、疲れるとはいえまだ耐えられます。

それ以上に困るのは、授業で教授が使用しているのがフランス語versionのエクセルなんです。だから関数はすべてフランス語です。if関数はsi関数になります。簡単なフランス語ならいいですが、関数なんて次から次へと出てきます。VLOOKUP関数はフランス語だとRECHERCHEV関数です。フランス語だからVは後に来ます。なんてトリッキー。関数内の構文上の区切りもコンマではなくセミコロンだったりします。

そして魚尾獅の場合、自分の手元のエクセルは日本語版です(当然ながら)。セルの書式設定でユーザー定義をするときは日本語を使いますね(例えば、文字の色をだったら[赤]って設定しますよね。フランス語はフランス語で、英語は英語です。でも関数は日本語版でも英語ですよね。ま、これだけでも3カ国語が入り乱れています。そこで、隣のクラスメイトに何か質問されてラップトップをのぞき込むと、さらに別言語のエクセルだったりするわけで、もう訳がわかりません。

悲劇はこれだけにとどまりません。どこのビジネス・スクールもそうだと思いますが、Macユーザーが多いですよね。マックの場合、ショートカット・キーまで違ってきます。こうなるとさらに事態は混迷を極めます。マックユーザーで日本人とかだったらホント大変だと思います、この授業では。

1つ1つは些細な違いであっても、ある程度のスピードで授業が進む中、英語を聞きながらこれらの環境の違いが襲いかかってくると結構な負担なんですよね。先生はちゃんと英語で説明してくれているのですが、そもそもエクセル一筋30年みたいな超ベテランでレベルが全く違います。あっという間に我々学生だけが置きざりなんてザラだったりします。なかなか一筋縄ではいかない授業です。基本1回3時間の授業ですが、終わると疲弊しています。

いろいろ困ったことも多い授業ですが、内容そのものは本当に面白いです。退屈するヒマもないですし、何より良い気分転換になります。そんな中、今回の授業のおさらいです。メインは関数を使ったデータ検索です。VLOOKUPはよく仕事でも使っていましたが、本家?のLOOKUPは全く使ったことがなかったので、良い機会になりました。

【関数】
LOOKUP この関数のアルゴリズムは、最初の列から順に指定の値を見つけるまで下方向(または右方向)へ移動していって、指定の値を上回ったときに1つ手前に戻って、同じ並びの表の一番端の数値を返すという仕組み。だから参照の列(または行)が昇順に並んでいないと機能しないというわけです。この結論は聞いたことはありましたが、その背景のアルゴリズムを説明してくれるとすんなり理解できます。

 縦の表でも横の表でも使えるし、値を返す行(または列)もわざわざ指定しなくてもいいので便利だけど、逆に縦なのか、横なのか、どこを参照するのかちゃんと指定したいというリクエストに応えて登場したのが、
VLOOKUPとかHLOOKUPだそうです。そういったマニアックな背景知識は全く必要ないですが、教授が嬉々として語るので、つい引き込まれてしまいます(ホントにうれしそうに語るんです)。何年頃に登場したとかまで覚えてますからねぇ(聞いたけど、私はもちろん忘れた)。

INDEX その名のとおり参照する関数。列を指定して何番目という参照や表を指定して、何行何列という指定も可。

MATCH 指定の範囲内で定められた値を最初に見つけたとき、その相対的な位置を返す関数。完全一致かどうかは0(完全一致)、1(定められた値以下で直近)-1(定められた値以上で直近)で区別。

ちなみに、完全一致かどうかのポイントですが、大文字と小文字は区別しない、アクセント記号の有無は区別する(例えばeとéとか。ま、これはフランスならではって気がするけど)、スペースも区別するので間違って入れないように、とは教授の弁。あとVLOOKUPはTRUEとFALSEを末尾に加えることで、完全一致かどうかを指定できますね。

最後に具体例を1つ。よくある郵便料金の表です。
AB
4重さ料金
50g2.5
610g3.2
725g4.5
8
912.5

例えばA9のセルにランダムで重さが表示されたとき、隣のB9セルにその郵便料金を表示するという場合、上記関数を使うと3パターンあります。これは単純なので大差ないですけれども。
=LOOKUP(A9,A5:B7)
=VLOOKUP(A9,A5:B7,2)
=INDEX(B5:B7,MATCH(A9,A5:A7))


魚尾獅はLOOKUPを上手く使えてなかったので、この機会に今後使ってみようかと思います。

以下、その他習ったことです。小生はExcel2010をWindows7にて使っていますので、念のため。

【ショートカット】
F9:再計算(RAND関数を使ってテストしているときはよく使う)

【機能全般】
データ-データツール-区切り位置 テキストデータをベタっと貼ったときに複数のデータが1つのセルに入ってしまうことがありますよね。これを使って修正するんですね。今まで知らずに手作業でやっていました。
;;; セルの書式設定-ユーザー定義でこのように設定すると、とにかくセルには何も表示されない。ようは正負の数値もゼロも文字列も全て空欄にせよという定義。こんなのでイタズラされると結構焦るだろうなぁ。
形式を選択して貼り付け-行列を入れ替える 使うかどうかはともかくこれも知らなかった。その名のとおり表の縦と横を入れ替えてくれます。

あと表中の式をCtrl+Dで連続コピーすると、表の書式が乱れることがよくありますが、コピー範囲を選択してF2でセル編集モード(つまり関数の入力可能な状態にすること)にしてから、Ctrl+Enterすると関数だけのコピーになります。これも教授がボソッと言ったのを実践したら大変楽になりました。今まではドラッグして式をコピーしたら一番最後のセルの罫線が欠ける、みたいなことにいちいち直面していたのが結構ストレスでしたから。

Ctrl+Enterも大変便利です。Ctrlを押しながらセルを選ぶと複数のセルを選択できるのは有名ですが、同様にEnterのときにCtrlを押していると複数セルに同じ式や文字列を入力できます。だから、表を作るときでも、そもそもコピーとかドラッグ自体しなくてよくなります。ちゃんと絶対参照や相対参照さえ間違えなければ、表の計算式入力も一発です。いつのセルに式を入れて、そっからドラッグしたりするから、書式が乱れたりするわけで、最初から範囲選択して式を入力、最後はCtrl+Enterで選択した範囲内に一気に数式が入力されます。

ちょっと字面だけだと何のことやらわかりにくいかもしれませんが、一度お試しになり、あとは他の方のブログ等もググったりして参照しただけると、私の言葉足らずなところも補えるかもしれません。

次回は急遽授業日程が変更になったため、授業に遅れることが濃厚です。ついて行けるかちょっと心配。。。

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エクセル職人への道(1)

前回の倫理の記事で、40科目ぐらい選択科目があると書きましたが、内容は本当に幅広です。戦略・マーケティング・ファイナンス・起業といったビジネスに直結した分野から、コーチングなどのソフト・スキルまで様々。そんな中、実用的で役に立つということで知られたエクセルの授業を魚尾獅は今学期受講しています。

「上級エクセル・モデリング」というのが授業のタイトルなんですが、担当のティリーズ(H.Thriez)教授は、HECで教鞭をとって40年以上の超ベテラン教授(正確に言うと退職して名誉教授なんだけどまだ現役で教えている)。モデリングによるリスク管理などが専門とか。

社会人になってから10年以上エクセルを使い続けていて、人並みには使っているつもりだけど、機能を使いこなせているようにも思えなかったので、今回この授業を取ることにしました。まだ1回目の授業が終わっただけだけど、結構いろいろ収穫があったので、備忘録を兼ねてブログにアップすることにしました。

この授業の目的はいたってシンプル。
・普段から使っているエクセルの機能をより効果的に活用する方法を学ぶこと
・今まで使ったことのないエクセルの機能を学ぶこと
この2点に尽きます。

授業の冒頭で、教授が簡単なエクセルの表を見せて、「この表を作るのにどれぐらい時間が必要か?」と我々に尋ねました。製品のリストで、それぞれ単価と売上数量が書いてあって、ある年の実績と翌年の見込みが計算されている、まぁ普通の表です。

教授:この表を今から作ってもらうけど、どれぐらいでできる?10分で作れる?
 (数名手を挙げる)
教授:20分?
 (魚尾獅も含め大半が挙手)
教授:じゃ、とりあえず10分あげるから作ってみて。
 (といって教室から去る)

 (10分後)
教授:できた?
 (できたクラスメイトもいるみたい。魚尾獅も含め大半は未完成。)
教授:今度は私が手本を見せるから
 (といってタイマーをセットして、おもむろに作業開始)

…で完成に要した時間は2分!

こんな感じでデモをやって、いかに効率的に使うかが大事なことかを彼は強調するわけです。途中入力ミスとか手戻りもあったんだけど、それで2分ちょっとだからビックリ。

そんな感じで始まったこの授業。今回使ったテクニック等は以下のとおり。

【ショートカットキー】
Ctrl + * : 表内の範囲選択(空白のセルや行で囲まれている範囲を選択してくれる)
Alt + = : 選択範囲内の縦横を合計
つまりこの2つのアクションで表の集計行が完成しちゃうんですね。式の入力もドラッグとかでコピーする必要もないので、これは効率的。
Ctrl + F : 検索(置換はH)
リボンにキーを表示させるやり方でも十分早いけど(この場合だとAlt→H→FD→F)(置換は最後がR)
Ctrl + ` : セルの値表示と数式表示の切替

【関数】
IF
RAND
INT

例えば2桁の数字をランダム表示させるには、=INT(100*RAND())という関数を使うってことですね。

【機能全般】
書式のコピー・貼り付け:デフォルトで、ホーム・タブのリボンの一番左に表示されているやつですが、実は使ったことなかった。
テーブルとして書式設定:ただし2010ではこれを使うと編集がかえって不自由になることも。この場合は範囲に変換する必要がある。
置換:便利だがうっかり元データまで置換してしまわないよう注意。例えば表中の2011年を2012年に置換する場合、表内に2011という生データがあるとこれも2012に置換されてしまう。この場合は、スペース+2011を置換するなど、工夫が必要。
「セルの書式設定」のユーザー定義:正の数;負の数;ゼロ;テキスト の順で書式を定義できる。条件は[]で設定できる。(でもなぜここは日本語で設定するんでしょうね。関数は英語なのに。)
条件付き書式:数式を使用してセルに書式設定をする。上のユーザー定義の書式設定と組み合わせるといろいろなことができる。

 最後に、授業では特に説明はないけど、個人的によく使うショートカット・キーも併せて。

Shift + スペース:行選択
Ctrl + スペース:列選択
Ctrl + 正符号(+):挿入
Ctrl + 負符号(-):削除
Ctrl + PgUp(or PgDn):ブック内のワークシート・タブの切替
Shift + F8:隣接しないセルや範囲を選択範囲に追加

 この授業は本当に実務に特化しているという意味では、今日からすぐ役立つみたいな本当に有益な授業なんですが、その反面、授業についていくのも実は結構大変だったりします。それについてはまた次回以降で記事にできればって思います。

注)ちなみにショートカット・キーに関して、正符号(+)、アスタリスク(*)、アクセント(`)等はシフト・キーを押しながら該当キーを押すことになりますが、ショートカット・キーの記載としては省略しています。

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ビジネス倫理~実はHECの大人気授業

今学期、HECのMBAでは、40科目ぐらい選択科目が開講されていて、その中から6科目履修しなければならないことになっています。これとは別にバックボーンと言われる、専攻と言うほどでもないのですが、自分が力を入れて学びたい分野を、戦略、ファイナンス、マーケティング、起業の4分野から選ぶというのが、HECの秋学期のシステムです。

その40科目の選択科目のうちでおそらくNo.1かもしれない人気科目、それが「倫理とパフォーマンス」という授業です。人気の理由はHECならではというか、とにかく他では味わえない一風変わった授業構成だから。人気が高いため、優先順位を上げて申し込まないとあっさり抽選で外れてしまいます。魚尾獅も前学期に外れたのですが、今学期も手を挙げたところ幸運にも取ることができました。

1. 2泊3日の課外授業
 いわば合宿スタイル。昼食時も夕食時もみんなでいろいろな話が飛び交います。もちろん夜中でもワインとともに議論することになるのですが。朝から晩までどっぷりです。実際は前泊しているので3泊4日ですが。

2. 授業は修道院で
 授業はベネディクト会系の修道院で行われます。授業を担当するのは神父(司祭)さんです。キリスト教に関する知識がないので間違えた表現であればお許しください。この神父は元弁護士で、かつ大企業の幹部にコーチングのコンサルティングをしているコンサルタントという面もあります。コンサルティングのwebサイトにもHECのことが少し触れられています(こちら)。

 修道院はこちら。
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 歴史を感じさせる外観ですが、中は非常に現代的。左の大柄な方が神父さん。
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 この修道院が、また学校から遠いんです。片道休憩なしで5時間半のドライブ。立派な旅行です。リヨンよりさらに南。サン・テティエンヌの近くですね。途中の道も真っ暗でどこに行くんだろうと相当不安になりました。途中、食べるところを見つけるのも一苦労だったので。でもなかなか普段味わえない貴重な旅でした。

3. クラスメイトの新たな一面を知る機会にも
 今回は12名参加しています。大半が魚尾獅と同じ2011年9月入学ですが、パートタイムのMBA生や2012年1月入学のクラスメイトも参加しています。私の場合は全員元々知っていましたが、さらに酒を酌み交わすことで、クラスメイトの今まで知らなかった面(宗教、政治等)、特に普段はセンシティブなので話題としては避けられがちな部分を今回はよく話した気がします。普段はどうしても音楽ガンガンみたいな場所で飲むので、1年間のつき合いがあるクラスメイトでも、今回のような落ち着いた飲みの方が話はしやすいですね(おっと、別にここに飲みに来たわけではない…)。

4. ゲスト・スピーカーとのセッション
 神父さんは、簡単なレクチャーとあとはゲスト・スピーカーに来ていただき議論のモデレーターになってくれます。単なる講演というよりはじっくり話を聞いたり、食事も一緒に取るので濃密な時間が過ごせます。我々の時は、電機部品を扱う中規模企業等でCEOを歴任されて自らコンサルタントとして企業されている方と、最終日にはスーパーのカルフールのNo.2が来られました。

5. 食事とワイン
 食事は郷土料理というかシンプルで野菜の多いヘルシーなもの。ワインも飲み放題です(修道院と酒は切っても切れない関係だし)。これが目当てとまでは言いませんが(一応)、これがさらに魅力を高めているのは偽りない事実です…。

 とある日のランチ。前菜ではもりもり野菜をいただき、これがメイン。
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 授業の進行は、最初にグループに分かれて、倫理にちなんだ質問を先にリスト化します。これらはメンバーのこれまでの仕事における具体的な経験に基づいたものが挙げられます。これを元に、基本的なレクチャーのあと、ゲスト・スピーカーと議論したり、ゲストの実ビジネスにおける経験をケース形式で、どういう行動を取るべきか、みたいなことをグループで発表したりするわけです。

 倫理とは何か(偏見なしに判断ができるのか)、倫理とお金(コミッションか賄賂か等)、倫理と企業(上司が非倫理的な行動を取った場合どうするか、同業他社がそういう行動を取った場合どうするか等々)倫理と家族等々。いろいろ多岐に渡りました。

 自分自身は役人出身で、それなりに倫理観を考えさせられるような場面にも遭遇してきたのですが、自分の経験と比べても、やはりビジネス・シーンで遭遇する場面はまたひと味違います。利益を追求するという過程の中で、相手を出し抜いたり、首を切ったり、競争相手を徹底的に叩きつぶしたり、相手が企業であれ個人であれ、あまり自分が経験したことのないようなタイプの現場をくぐり抜けています。

 役所も個人に対するインパクトというか影響力は強いし、権限もあるので、板挟みになることは珍しくないのですが、ある程度理屈と筋を通すことが求められていることもあり、結果として、妥当な着地点を探すことがより容易だったのかもしれません(今、思えば…ですが)。追い求めてきたわけじゃなかったってことを改めて実感しました。役所も民間も預かったお金でパフォーマンスをしてアウトプットを出すという意味では本質的な違いはないという点を重視してきましたし、それ自体は間違っていないと今でも思っていますが、個別のケースで見ると、意思決定のプロセスや意思決定時の環境というのは役所とビジネスの第一線では異なる面も少なからずありますね(もう少しこの違いを精緻に整理したいのですが、まだ出来ていません)。

 この授業での収穫は何だったのだろう、と考えたとき、やはりビジネス・リーダーとして倫理的な問題に直面したときにどう振る舞うか、リーダーが危機で以下にリーダーとしての能力が試されているか、ということになるのでしょう。今回の授業では、そういうときほどプロフェッショナリズムに徹して、自分の仕事をきっちりやりとげることが取るべき対応のベースになっていることを実感しました。授業で扱ったケースもすべて実例ということもあり、あまり具体的にここで書けないので、読み手の方々には抽象的な言い回しでしかお伝えできないのは心苦しいですが。

 とにかく、
 1) マネジメントのスタイルとバリューをはっきり示すこと
 2) それにより従業員が仕事に誇りを持てるようにすること
 3) 顧客をだますべきではないこと
 4) 他社がやっているから良いという問題ではない
なんてことは、繰り返し強調されていたように思います。

 当たり前ではあるんですが、どれだけシビアな場面に直面しても、見失わず、当たり前のことに帰結すべきであり、それを実行するためのソフト・スキルが求められているということでしょう。まさにリーダーの仕事ですね。MBA自体がリーダーを育てるためのプログラムなので、まさにこの授業もMBAプログラムらしい、MBA生にふさわしいだったんだなと今振り返っても思います。

 非日常的な環境で、日常やり過ごしてしまいがちな事柄をじっくり考える機会、クラスメイトの別の一面を知る機会、いろいろな意味で有意義な機会でした。

 山の中というロケーション。確かに非日常的。
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 子馬を餌付けするクラスメイトたち。
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プロフィール

Merlion(魚尾獅)

Author:Merlion(魚尾獅)
SINCE APRIL 2010

第4部 アフリカの奇跡(2014年12月~)

第3部 フランス留学生活(2011年8月~2012年12月)

第2部 留学準備中(2010年10月~2011年7月)

第1部 "Business School"へ挑戦(2010年4月~2010年9月)

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