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MBAプログラムの総括にふさわしい科目~企業戦略

HEC MBAの最終学期では、専攻というほどの大げさな位置づけではないですが、4つのメインとなる科目から1つ選んで特定の分野を深く学ぶという機会があります。魚尾獅の代では(次年度以降は内容が変わるようですが)、企業戦略、ファイナンス、マーケティング、起業という選択肢があり、魚尾獅は企業戦略を選択しました。人気のコースのため、60名強というHECにしては大規模なクラスになりましたが、非常に充実した楽しい科目でした。

そもそもなぜ企業戦略を選んだのかということですが、マーケティングやファイナンスといった特定の分野というよりも、ビジネスの骨太の方針である戦略の方が、川上から川下まで広くビジネスを俯瞰できると思い、魚尾獅のようなビジネスそのものの経験がなく、かつ今後も自らビジネスの担い手として商売をする予定がない人間には、より大きな視点で成功しているビジネスの戦略を学び、地域の経済活性化やビジネスを通じた社会問題の解決といった自身の関心に応用できるのでは、と考えたからです。起業もビジネス・プラン、資金調達から実際のビジネスまで汎用性の広い面白そうな科目だなと思ったのですが、選択時期の頃に行われた科目ごとのプレゼンテーションの際の印象があまり良くなく(起業に興味がない学生は来なくていいみたいなことを言っていた。言っている内容の良し悪しというより学生に対する接し方というか姿勢に疑問を持った)、やはり戦略しかないなという一択でした。

担当教官のはHECで教鞭を取って2年目。実年齢は知りませんが、かなり若い教官です。HECの前はNYU(ニューヨーク大学)のビジネス・スクールで企業戦略を担当していました。非常に授業は組織立って系統化されており、コアのメッセージが常にクリアでわかりやすかったです。またこの教授の特筆すべきところは、キャリアとか就職活動についても学生のサポートを強く意識していて、授業でも戦略コンサルによるゲスト・スピーカー・セッションのほか、授業外でもコンサル面接用のケース集の作成、面接時のアドバイス等、キャリア・センター的な相談も乗ってくれるようです。魚尾獅自身は次の就職が決まっていたのでそういった件でコンタクトすることはなかったですが、いろんな意味で非常に熱心な好感の持てる教官だったと思います。実際、学生が選ぶBest Professor Awardで選択科目教授陣の中で2位につけていたので、広く学生から支持されていたことがうかがえます。

授業の正式名称を無理矢理日本語にすると「動的環境における戦略(Strategy in Dynamic Environment)」となるでしょうか。マイケル・ポーターの5フォースに代表される競争の静的側面における分析に対し、動的な側面として、ケースをもとに最新理論を学ぶというもの。価値の創造(Value Innovation)、クリティカル・マス(Critical Mass)、スピード、破壊的な技術といった超競争的なマーケット環境における新しい戦略とともに、マーケット外での必要な戦略として、各種活動家・団体(環境保護活動等)やメディアとの対応、将来の予測できないような不確実な環境下における戦略等も扱いました。内容的にはビジネスだけに関わらず公的機関や非営利の活動でも応用が利くような興味深いものでした。

結果として最終学期にこの科目を受講したことで、先に述べたようにビジネス全体、マーケティング、ファイナンス、オペレーション、組織行動、交渉といった幅広の分野の復習にもなりました。まさにMBA生活の総決算にふさわしい科目だったと思います。

あと個々の理論やフレームワークとは別にこの授業を通して個人的に学んだポイントの1つは、定量的な分析において前提を明確にすることで複雑な入り組んだ事例にでもできるだけ単純化して明快に説明することが大切ということです。定量的な分析は戦略に限らず議論の客観性を担保するという意味でも非常に重要です。とにかく先行きのわからないようなケースでシナリオ別の議論する際、少々大胆であっても明確な前提を仮説として設けたうえで、とにかくシンプルに議論することは大事だと痛感しました。数字が合っているか合っていないかということよりも、戦略の方向性を検証するうえで、前提をクリアにして大まかであっても比較可能な状態を作ることは意思決定では重要なのだと。マーケットの規模、成長率、利益率何でもいいですが、利用可能な情報(MBAの授業だとケースに載っている情報ということですが)をもとに大きな方向性を数字で明確化する訓練は今後も自分のキャリアで必要だと感じましたね。

莫大な投資を必要とする衛星電話のビジネスのケースをシナリオ・メイキングに基づく戦略選択というテーマで取り組みましたが、いろんな数字が出てくる反面、必要な数字は手に入らない、将来の予測も立たない、みたいな環境で、こういう前提だと黒字化する、こうだと無理といった骨太のストーリーを作るのは理屈としてわかっていてもかなり難しかったわけです。ケースのように事実関係が整理されていてもこういうことですから、実際はとんでもなく大変だってこともよくわかります。でも難しいケースでもシンプルでないと自分で意思決定するのはもちろん、自分より上位に意思決定者がいる場合はなおさらシンプルじゃないと本質が伝わりません。難しいことでもよりシンプルに説明する技術は自分もこれから磨きあげたいスキルの1つです。

このこと自体は授業で学ぶことの本質ではなかったのですが(むしろ他のクラスメイトからは数字の分析が多すぎるみたいな批判的な意見もあったらしい)、やはり地に足着いた議論をするうえで、数字は無視できないですよね。数字が一人歩きするのは嫌ですが、ちゃんと前提を設けてとりあえず数字で比べてみようという姿勢は大切にしたいなと思っています。

マーケティングが有名なHEC MBAですが、戦略系の授業も大変充実しています。ぜひぜひご注目ください!
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theme : MBA
genre : 学校・教育

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SINCE APRIL 2010

第4部 アフリカの奇跡(2014年12月~)

第3部 フランス留学生活(2011年8月~2012年12月)

第2部 留学準備中(2010年10月~2011年7月)

第1部 "Business School"へ挑戦(2010年4月~2010年9月)

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